【漫画】CLAYMORE 14 幼き凶刃・・・その4
≪CLAYMORE 14 幼き凶刃・・・その3≫からの続き。
≪EXTRA SCENE 4 錆なき覚悟≫
物語は更に遡って、クレアが訓練生時代のエピソードとなる。
クレアに新しい人生を与えてくれた≪微笑のテレサ≫をプリシラによって殺されたのち、クレアは自ら≪組織≫の門を叩き、志願してクレイモアの戦士となる道を選んだ。
クレイモアの戦士はいわゆる半人半妖と言われ、その体内に妖魔の血肉を埋め込まれて誕生していく。
しかし、クレアは自らの体内に妖魔ではなく、微笑のテレサの血肉を埋め込んでもらったのだ。
これはクレアにとっては≪感傷≫であったかも知れないが、≪組織≫にとっては紛れもない≪実験≫であった。
――――≪素質に恵まれた半人半妖の血肉を、そのまま受け継ぐ事で、その強さの永続性を図る≫という実験であった。(参照:CLAYMORE 8巻42ページ)
そのためクレアは≪特殊体≫と呼ばれることもあるが、事実上は半人半妖ならぬ≪4分の1(クオーター)≫でしかなく、力や体力が他の戦士よりも劣っており、≪組織≫による実験は≪幻想≫であったと結論づけられていた。
正編を読む限り、クレアがナンバー47の下位の戦士だったという事実はあるものの、とりわけ膂力や体力で極端に他の戦士に劣っているようなシーンは出てこなかった。
イレーネが一度、クレアの4分の1ゆえのリスクに触れてはいたが(参照:CLAYMORE 7巻105ページ)、現実にはハンディを感じさせるシーンがあまりなかったのは、恐らくはクレアの不断の努力の賜物なのだろう。
しかし少なくても訓練生時代のクレアはそうではなかった。
重たい大剣(クレイモア)を片手で振り回すと肩がよく外れていたようだ。
≪謎多き最終試験≫
最終試験は10人の訓練生を5人ずつの2チームに別け、勝った方の5人が戦士に昇格する――――と見せかけて、実は妖魔に襲撃させ生き残った者が戦士になるという試験であった。
この時、妖魔の襲撃が偶発的なものではなく、≪組織≫によってコントロールされた作戦行動であったことは極めて重要な伏線であろう。――――すなわち、≪人々を襲う妖魔 VS 妖魔を倒す戦士たち≫という構図そのものが≪組織≫による自作自演だったということだ。
また、このエピソードの中で、当初、クレアは長髪で登場するが、トラップを作るために髪を切ってショートにしており、これが現在の髪型につながっているようだ。
≪錆なき覚悟――クレアの生き様≫
一度失った生も言葉も生きる喜びも、その全てを取り戻してくれたテレサ――――そのテレサを失ったクレアにとって、テレサの敵(かたき)を討つことだけが人生の目的になってしまった。――――それがテレサの願いに適ったかどうかは分からないが。
4分の1(クオーター)ゆえのリスクをクレアが初めから分かっていたとは思わないが、クレアはそのリスクに関して不満を感じるよりは、テレサを体内に取り込むことでの満足感の方が強かったようだ。
かつて≪SCENE 4 黒の書≫で親友だった戦士エレナが覚醒してしまう前に、クレアがその戦士を殺す役割を負った出来事があった。
これは戦士にとっては切腹の介添えのようなもので、限界を超えて妖魔と化すのが避けられない状況になった時、一番自分を殺して欲しい相手に≪黒の書≫を出して、人間の意識を失う前に殺されていくことを願うのだ。
クレアがその親友エレナの墓標の前でのラキとの会話で、なぜ辛い思いをしてまで戦い続けるのかと泣いて訴えるラキに対して、クレアは『それが私たちの…存在理由だからだ…』と答えている。
このクレアの台詞の中の≪私たち≫について、≪CLAYMORE 総集編 銀の断章1≫では、クレイモアの戦士全体の事を指していたのではなく、テレサとクレアのことを指していたのではないか、ということが示唆されている。
クレアがどんなに絶体絶命の境地に陥っても、絶対に諦めない不屈の精神を持っているのは、クレアはテレサの人生をも背負っているからであり、その思いは訓練生時代から今に至るまで変わらないということだろう。
今回のエピソードでも、そういうクレアの不屈の精神の片鱗が描かれてもいる。
そしてクレアの闘いは続いていくのだ。
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